「言葉は眼鏡のようなもの。クリアにしないものは全部ぼやかす」―ジョセフ・ジュベール

先日のAirbnbオープンでは、リスティングの説明を上手に書くコツをホストのみなさんにご紹介しました。結論から先に言ってしまうと、情報を正確に伝えながらも読む人を惹きつける文章は、別にプロのライターじゃなくても書けるんです。

ちなみに、ここで言う「説明」とは、リスティング作成時に入力するすべての欄を指します。サイトではこの空欄をひとつひとつ埋めていけば、リスティングの具体的な部分をひと通り網羅できるようになっています。

話しかけるトーンで
読んでいて気持ちが和む温かい文章は、文豪じゃなくても書けます。飾る必要はありません。普通の話し言葉でいいんです! (もちろんのんべんだらりと長口舌はアウト。要点をピシッと述べることが大事)

そんなこと言われても画面に向かって話しかけるのはキツいですよね。そこでまず練習台として友達相手に、自分の部屋に泊まるのがどんな感じか声に出して説明してみてください。一番先に言いたいことは何ですか? 「これをしゃべる時は思わず力が篭もる」、「友達が話に乗ってくる」ポイントは? それをヒントにしながら文章を起こしてみます。

「スゴい家なんだ!」とアピールしたい衝動は誰しもあるものですが、あんまり強調し過ぎても過剰広告になってしまうので、ほどほどに。むしろ、いざ到着して落胆させないように、ヘンなところ、驚かれそうなところも織り交ぜるように心がけます。そうすればゲストは予め心の準備ができるので、「正確さ」カテゴリで高評価のレビューがついたりしますよ。

ゲストと交流する場合は、見た目と同じぐらい性格と個性が重視されます。人気のリスティングを生む一番の素材は、あなた。リアリティーを滲ませながら、ホストの個性が光る文章を工夫してみましょう。

引き算が重要
パソコンやスマホのちっこい画面で作業する自分を想像してみてください。限られた時間の中で、あれもこれもやりたいことが山で、タブは何個も開きっ放し、作業の途中で邪魔はいくらでも入ってきます。そう、ウェブに文章を書くということは、斜め読みが前提です。熟読してもらえるとは限りません。

なので絶対知ってもらいたいことは冒頭にもってきます。途中の文章に埋もれても困りますからね。長文を最後までスクロールしなくても読める位置に。

メインのリスティングの解説で、旅行者の目をひき、ユニークな点を簡潔にまとめておくのです。情景描写をバーンと頭にもってきて、細かい説明は続く項目で徐々に解き明かしていきます。

写真のキャプションには、写真を見ただけではよくわからない説明、ゲストが滞在中に体験することを書きます。写真はゲストが宿泊先選びで一番重視するところなので手抜きは禁物。キャプションの書き方で悩んだら、「カメラで捉え切れていないことは何かな?」と考えてみると筆が進みます。

たとえばベッドの写真なら、「寝心地ふかふか」、「シーツはおろしたて」、「夜は読書灯があるから快適」など。

ベランダの写真なら、「眺めを見ながらワインも楽しめます」など。

そんなちょっとしたディテールをひとこと書き添えるだけで、暮らしの実感が立体的に立ち上ります。

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リスティングにはそれぞれのストーリーがある
ストーリーと言っても難しく書く必要はありません。滞在中に起こることをただ淡々と並べるだけで十分です。ゲストは出張、観光、自分探しなど、いろんな目的で旅に出ます。滞在の内容を書いておけば、ゲストも旅の「ストーリー」をイメージし易くなります。

役柄と設定
ゲストは言うなればリスティングのストーリーで役柄を演じる俳優です。そうイメージすること。カップル、ファミリー、グループなど特定層に向いている家なら、それ以外のゲストを排除しないかたちでそれもアピールしておきましょう。記入欄は「その他の留意事項」、「スペース」です。

ユニークな体験、絶対外してはならない瞬間があるなら、それを書いておくのも効果的です。たとえば、眺めのいいデスク、素敵な照明のある部屋、ご近所の魅力に浸れる散歩ルートなど。これも滞在中のイメージを広げる大事な要素。

レビューは貴重な情報源ですので自分につくレビューはもちろんのこと、ほかのホストの分もしっかり目を通しておきましょう。そうすればどんな瞬間とディテールがゲストに喜ばれるのか具体的に把握することができます。どんなタイプのお宅をおもちの方でも、この小さなチャンスを目ざとくキャッチし、丹念に掬い上げることで、リスティングは生き生きとしたものに仕上げることができます。